原村、標高約1200mにある住宅で気密測定を行いました。一般的には新築住宅で測定を行うのですが今回はあえて1年居住後の測定を実施しました。住宅のドア、窓を完全に閉め、測定器を設置します。
測定器が稼動し、室内の空気を外に出すことによって建物の隙間の状況を測定することができます。
今回ご協力いただいた家は、1年前省エネ住宅として建築し、別荘として利用されています。森の中にもかかわらず冬の水抜きは行ったことはなく、もちろん凍結事故はおきていません。冬は室内エヤコンで暖を取っているそうです。さて、測定の結果ですが
「相当隙間面積」の数値が0.1c㎡/㎡ と測定できました。これは、この住宅1㎡あたりから0.1 c㎡空気がもれる、という意味です。0.1 c㎡しか漏れてない、すぐれた高気密住宅であることがわかりました。
機密性が高い住宅は、冬長期間留守にしても室内温度が零度以下にならない、蟻や小さな虫の侵入を防ぎ、雨風の吹き込みを防ぎます。壁内等の見えない部分の結露を抑え、光熱費の節約につながります。そんな省エネ住宅の基本となっているのは、日本に古くからある蔵だそうです。
今回は、測定器を使って数値で気密性を表現しましたが、自宅の気密性を簡単に調べる方法があります。住宅のドア、窓をすべて閉めて、換気扇を回してみましょう。しばらく回して、玄関ドアを開けてみてください。換気扇を回す前に比べ、ドアが開きにくかったら、気密性がある住宅ということです。