「りんご」と「栗」で有名な長野県の「小布施町」へ行ってきました。
長野市の南東側の千曲川の周りでは2019年10月13日の台風19号の豪雨でがかなり広い範囲で水没した家や畑があります。ほぼ1ヶ月が過ぎていますが、まだまだ土をどけたりする手が足りていないと聞いていました。
新聞でも毎日この地域が大変。あの地域はまだ・・・。仮設住宅が・・・。などなど
自分の周りがなんともないと、時間が過ぎてしまうとつい考えなくなってしまうのですが、同じ長野県。遠からずりんごや栗を食べたりと縁のある町です。
ちょうど新聞でボランティアを募集!
それも私でも出来そうな「水没りんごを木から落とす作業」との事。
ちょうどその日が私も子供も予定を空けられそう!
早速申し込みをして、朝早起きをして行ってきました!
事前に申し込みの電話をしたところ、高速道路が無料になるとの事。「ホームページから用紙をプリントし、記入の上ETCを使わずに降りるときにこの用紙を出してください!」ありがたいですね。
朝眠い目をこすりながら早起き!
おにぎりをにぎり、朝ごはんを食べて出発!
持ち物は土ぼこり対策の為、マスク、めがね又はゴーグル、帽子、カッパ又はビニールのズボン、長靴、手袋です。
念のため釘を踏んでしまったときに刺さらない中敷を買って長靴に敷いていきました。
高速道路の小布施町のサービスエリアは水没の影響で閉鎖・・・。
1つ手前の須坂ICから降りて、小布施町の小学校へ!
そこで受付、目的地の地図を渡され、畑へ向かいました。
千曲川の堤防の外側と内側にものすごく広い畑がありました。
そこには「りんご」「栗」「ブドウ」の畑が広がっています。
今は下のほうに川がある感じですが、当時は堤防ぎりぎりまで水が増えてとても怖かったそうです。
りんごの木はてっぺんまで水に漬かり汚泥だらけになったので、もう出荷できないし食べれない。破棄処分をしなくてはだそうで、今回の作業になったとの事。
堤防に車を停めて、私達は堤防の外側のりんご畑を担当しました。
「手の届く範囲のりんごをくるっと上に回してヘタごともいで、下に捨ててください」
といわれました。
「え!」下にすてるんだ・・・。
ゴミ袋も渡され。「ペットボトルなど拾ったらお願いします。」
りんごの木のそばへ行くとすでに道の泥は除去してあり、ごみもほとんど撤去してありました。
作業が始まり、農家の方たち一緒に作業しました。
「ボトッ、ボトッ」とりんごを落とす音。
とても美味しそうなのに食べれないりんごがかわいそうに思いました。
台風で落ちてしまっただけならジュースなどの加工ができるのですが、今回は汚泥に漬かってしまったので、雑菌が沢山付いていて、捨てるしかないそうです。
いつまでも実をつけていると木に負担がかかるので落とさなくてはならないそうで、農家の方は「お金を地面に捨てている気分」とおっしゃっていました。
涙も出ないくらい辛い事に感じました。
中にはもう農家をやめるので、手入れをしなくていいと囲ってある畑もありました。
りんごを落とすときに枝に触れると沢山の土ぼこりが振ってきます。
堤防の外側のりんごはまだ足元の泥が少ないそうですが、堤防の中のりんごは泥が沢山たまっているので、これから泥を撤去しなくては木が枯れてしまうかもしれないそうです。
この作業の後は農家の方々は消毒をして回るそうです。
私は「来年は無事りんごがなるように!」と思いながら作業をしました。
途中休憩をはさみながらお昼までりんごを落とす作業をしてきました。
作業が終わると、豚汁などを用意していただきました。
滋賀県からボランティアに来たと言うご家族もいました。
ボランティアとして組織されて募集とかがあるうちはまだいいけど、その後が大変と話している方もいました。
また都合を付けて少しでもお手伝いをさせていただけたら!と思いかえってきました。
被害にあった地面の低い場所意外はなんとも無く、駅の周り観光地は普通に営業されていました。
水没した道の駅もすでに復活!後はサービスエリアのETCが動くようになる事を願っているそうです。
ボランティアをすること以外にも観光でも遊びに行くことも1つの助けになっていくと思います。山の紅葉。温泉。ゴルフにスキーなど。人が行くことで助かる人達も沢山いるのです。
帰り道の千曲川の川の流れはとても綺麗でした。岸に近い畑ではない場所は、お掃除をしていないのでそのままになっています。生えている木にいろいろな物が絡まってお化けのようにみえました。
「ボランティア」と言う垣根は意外と低く、思い切って行ってみると誰でも出来ることがあるんだな!と思いました。
災害は「まさか!こんなことになるなんて!」「うちは大丈夫と思っていたのに」といった声を良く聞きます。
大きな災害から小さな災害までいろいろなことが起きますが、最低限の準備は必要な時代に入ってきたように感じます。
災害時につかうランタン、又は専用のキャンドル、水、非常用の食料。
冬に備えた寒さをしのぐ物又は場所。
あふれる可能性のある川などの側にすんでいる場合はすぐふくらむビニールのボートなど。
そして何より避難勧告があったら暗くならないうちに早めに避難をすることが命を守ることにつながると思いました。
避難とは簡単に言いますが。自宅に動けない人がいる場合もあります。
日ごろから話し合っておくことが大切ですね。